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【マンガ】鬼才 鬼頭 莫宏 作品3選 倒錯的な愛【レビュー】

2019-03-02

鬼頭 莫宏先生の作品を3つ紹介

「なるたる」
「ぼくらの」
は知っているという人は参考になるかも

なにかもちがってますか

超能力のつかいかた

あぁ鬼頭先生らしいなっと思った
超能力を有した日比野 光は自分の近くにあるものと対象の目標物にたいしてキューブ状に入れ替える能力をもっている
空間や物質の入れ替え
これだけではよくある物体の瞬間移動能力のようなものだが

美少女の脳みそと地面のコンクリートを入れ替える

という力のつかいかたはさすが鬼頭先生らしいなと思えた
普通思いつかないし思いついても表現できない
それを実現するのが鬼頭作品のよいところ

毒さにかけるか?

「なるたる」や「ぼくらの」といった
強烈な毒気を期待していた自分にとって本作はマイルドな方向だったなと思った

脳片がコンクリートのなかに埋め込まれる
というゾッとするような出来事につかみは最高だった
だが、以降こういった描写が直接描かれない

携帯電話のながら運転をするドライバーを殺す描写がなんともあっさりしている
もう少し殺された人物の状態が映し出されてもいいのでは?
っと感じてしまった

人殺しのハードル

人を殺すことにたいしてのハードルが低い
鬼頭作品のある種、特徴ともいえる作風
これをどう演出して読者に見せてくれるかというところが見所であったりする

これをあえて見せないことがある種の残酷さを演出しているともいえるが
本作はあきらかに淡々としている
こういう作品もあるんだなぁ
っと思える分には得できたかもしれない

おしい作品

つかみは最高だったが鬼頭先生の毒っ気があまり感じられなかった
全5巻という短編に近い作品ではあるが少々読みづらい
途中で人殺し描写にたいしての麻痺や作品構成のスケール感がわかりにくい印象をうけてしまった

鬼頭莫宏短編集 残暑 (IKKI COMICS)

1987年から2004年までの1話読みきり作品の短編集

掲載年月の幅が広いせいか、かなり絵柄の変化がみてとれる1冊
2000年作品の「華精荘に花を持って」はいまの画風のプロット版のような印象だ

なかでも
「よごれたきれいな」
という作品が掲載されている

鬼頭先生の絵だ

と感じられる完成されたキャラクターデザイン
そして先生らしいお話
この短編集のなかではもっともおすすめなのがこの作品

沢渡夕子、村井隆をはじめとする
登場人物のキャラクター性が短編尺のなかでキレイに収まっている

注目してほしいのシーンは
夕子がハンカチの血に気づいて隆からそれを返してほしいと伝えるシーン
表情の変化に乏しい夕子の描き様が心にささる

この短編をみれるだけでも価値があるといえる

殻都市の夢 (F×comics)

2003年から2005年まで連載されていた作品

前記の短編集でいえば作品後半に掲載されている画風
つまりは鬼頭ワールドがすでに完成されているといっていい

倒錯的な愛

テクノロジーが地球とは違ったSF的世界観を背景にもつ本作品
そんな作品内に倒錯的といえる正常とは逸脱した愛を女性に向ける男たちがいる

特に1話と6話の内容は印象深い
自分の愛した女のコレクションをする男
少女たちを出口のない檻に閉じ込め衣服以外の障害を取り除き楽園の神となった男

どちらも自分のなかにある理想にいきる女性を自分の手の内でコントロールしたい
歪んだ望みを具現化した男の様子やそこで生きる女性の姿にある種の興奮を覚える
そんな感情がわいたら鬼頭作品の魅力に毒されたと思っていい

作品自体は読みやすくほぼ1話完結的内容
短編集にくらべ世界観が統一されているのでこちらのほうが読みすい印象

この3つのなかでは一番好きな作品

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