実写化もされた糸杉柾宏先生の力作「うわこい」のレビュー
実写版はなぜかレナがショートカットでユノがロング
という逆転現象がおきている、なぜなのか
萌え系の画風
糸杉先生の一貫しているキャラクターデザイン
かわいく少しデフォルメのきいた画風が特徴
あまり青年誌向けではない画風なのだが内容は年齢制限有り有りな作品
次々とあらわれるヒロインたちとの濡場をみせる本作
クールビューティな早乙女レナ、桃色ツインテールの夢乃カオリ
金髪お嬢様の朝霧エリス、文学メガネっこの御幸セレス
かなりテンプレ的でド直球なキャラ設定だがみんなかわいく好印象
一見するとまんがタイム作品に出演していてもおかしくないキャラクターなのだが
本格的な営みシーンがある萌え系えちえち作品
主人公がナチュラルに・・・
本作の柱になる要素は浮気
主人公のユキテルは流されるままに様々な女と浮気をしつづける
自分を一番に慕っている幼馴染のユノには一切手を出さないプラトニックな関係を保ったまま不貞を働く
一言でいうと主人公は「クズ」だ
ナチュラルなクズ
いけないとわかっていても浮気をやめられない
意思が弱く誠実に欠ける駄目な男
キャラクタービジュアルが美少年に描かれているため錯覚をおこすが
まぎれもない悪だ
特に悪なのは
ユキテルの恋の相手である早乙女レナと結ばれたあとでも浮気をやめない
というところ
ユノにレナへの想いを伝えたユキテルはけじめをつけたといっていいのだが
それでもレナに黙って浮気を続けるユキテル
どこまでヒロインたちを傷つけるのだろう
とクズ男っぷりをみせるユキテルに殺意すらわく
結末は
もともとユキテルへの愛が異常に重いユノ
彼女はユキテルの想いを知って病んでしまう
いわゆるヤンデレヒロインの誕生だ
ヤンデレ作品といえばschool days
桂言葉のノコギリENDだろう
3角関係の結末はいつだって角数が減るものだ・・・
不貞を働き続けるユキテル
そのユキテルと結ばれたレナ
気を病んでしまうユノ
本作の結末は因果応報というべきか
そう締めるかぁ・・・
っと考えさせるものがあった
こういった作風でハッピーエンドをむかえることはないだろうと思ったが
満足感のあるラストだった
人間の欲望の帰結点を垣間見た作品だ