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【おすすめマンガ】さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ【レビュー】

著者の永田カビ先生自身がレズ風俗に行くお話
数年前に話題作になった作品です

タイトルがいろいろと誤解を招くのですが中身は健全(?)です
レズ風俗店の仕組みうんぬんということではなく
行く事になってしまったまでの人生観を描いている作品です

著者の人物像

読み終わったときの感想としては

「こんな人もいるのか」

と思わされました
悪くいえば著者は社会不適合者です
普通に生きていれば出会う確立の少ない人です
それでもこの世に存在している、変わった人の人生の一端を見ることができます

1人でいることが好きな自分からすると共感はまったくできませんでした
そこまでして人に対して求めたり認められたりを意識する必要があるのだろうか?
とも思いますし、なにかを求めている割には自分勝手に生きている印象を受けます
それを本人も自覚してもがいている姿には救いがありますが
これを無自覚でやっていると危険な人物だなと感じます

ただ、この方の凄いところは
これをしっかりマンガとして完成させたところです
本当の社会不適合者はマンガという1つの作品を完成させることができません
マンガ家を目指していた経験もあって作品自体は大変読みやすい
読んでいて引き込まれる魅力があり、最後までノンストップで見れてしまいます

画風

キャラクターの表情はマンガ的なのですが体つきは少し生々しい雰囲気を出している味のある画風です
なかなか表現がむずかしいのですが、マンガというよりかはイラスト集をみているような印象をうけます
これは著者の作風がそうさせるところがあるのとコマ割りが単調なせいです

変わった4コママンガ

本作は動的なコマ割りのあるマンガではなくストーリー性のある4コママンガに近いです
マンガ内で伝わるのですが著者はかなり頭でもんもんと考えてしまう癖があり
「カメラがどこを切り取って話をつくっていくのか?」
という発想で構成するのではなく
自分のなかにある意識の着地点を定める事ができずに流れるように1コマ内に話を展開していくため
4コママンガの構成を用いることしか出来なかったなのではないか?
と思えます
この手法しか出来ないけど一番ベストな表現の仕方だと感じました

異色作でアウトローな作品だけど

王道的なマンガをあまり好まない自分からすると大変おもしろく読めました
主人公である永田カビ先生に近しいパーソナリティを持っている読者であれば
かなり考えさせらる描写が多いのではないかと思います

おそらくですが大部分の読者は共感を持たないはずです
対岸の火事をみているような気分で読み進んで終わったころには
知らない世界をみたなぁ
と思うのではないでしょうか

「心を開くって、どうするんだっけ…」28歳、性的経験なし。生きづらい人生の転機。高校卒業から10年間、息苦しさを感じて生きてきた日々。そんな自分を解き放つために選んだ手段が、「レズビアン風俗」で抱きしめられることだった──自身を極限まで見つめ突破口を開いた、赤裸々すぎる実録マンガ。pixiv閲覧数480万超の話題作、全頁改稿・描き下ろしで書籍化。

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